フコイダンとは

フコイダンとは、もずくやわかめ、昆布など、海藻の中でも、昆布・ワカメなど褐藻類と呼ばれる茶褐色の種類だけに含まれている、ぬめりの成分である硫酸化多糖類です。それらぬめりには、もともと本体を汚れや細菌から守る働きがあり、免疫力の向上などの効果が期待されています。

フコイダンはフコースという糖と硫酸基が結合した硫酸化フコースと、ガラクトースやマンノース、キシロース、 ウロン酸などの糖が多数連結している高分子多糖類で、食物繊維の一種です。

ガン細胞を死滅させる！？
フコイダンには、抗腫瘍作用、免疫賦活作用（自己免疫力を高めることにより害敵を除去する作用） に加えて、選択的にガン細胞に働きかけ、細胞死に導く作用「アポトーシス」を誘導し、がん細胞を死滅させる働きが あります。

まず、フコイダンはがん細胞の表面に作用してアポトーシスを誘導しますが、がん細胞がアポトーシスを起こさない場合、 がん細胞の表面に穴を開けます。すると細胞の中で、「パーフォリン」という毒素が出されてDNAが破壊されます。 このような作用は正常な細胞に対しては働かず、抗がん剤のように副作用がないということから、がんの治療現場でも使われています。

また、水溶性の食物繊維であるフコイダンは一部小腸で吸収されます。 そのほか、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性胃炎、慢性胃炎の原因の1つと言われているピロリ菌を 吸い付けて腸へと押し流します。また炎症部分に働きかけ、正常な細胞を生み出すことで潰瘍の修復も行います。 また、フコイダンは水溶性の食物繊維ですので、水を包み込む形で便を柔らかくするのと同時に発酵して腸を刺激し、 便通を促して腸をキレイにします。食物繊維として他には、コレステロールの排出、血糖値の急激な上昇を防止などの作用があり、高脂血症、動脈硬化、糖尿病にも効果があるといえます。

現在、フコイダンは数々の病気に効果があるといわれていますが、決して万病に効果的というわけではありません。 質・量ともに弱まった防御機構の司令塔の力を復元し、結果として免疫力を活性化させ、あるいは、過剰な免疫反応を 抑制しバランスを保ちます。また体内の様々な酵素を活性化させます。このように、人間が本来持っている “自然治癒力”を正常化することにより、体内での色々な不都合を改善するというわけです。